Application応用事例

NANOMET®の応用事例

スロットレス小型モーターの試作・性能検証

市販されているスロットレスモーターのコアをNANOMET®に置き換えてモーターを作成、モーター性能を評価しました。そして、電磁鋼板を使用した市販品と性能比較を行いました。

  • 熱処理薄帯を1330枚 積層・接着・層間絶縁
  • 積層物をリングコア形状にワイヤーカット
    ・外径φ20mm
    ・内径φ15mm
    ・高さ 32mm
  • 占積率 89%

巻き線をして鉄損測定

鉄損は、電磁鋼板の1/10

スロットレスモーターの外観

スロットレスモーター性能評価結果

NANOMET®薄帯のステータコアを用いたモータ特性は、
・低トルク域(高回転数域)で、高速化(出力)および効率が向上
・最大効率 83.4%(電磁鋼板) → 92.7%(NANOMET®
・コギングトルク減少→電磁鋼板のモータで感じられる脈動がない

変圧器の試作・性能検証

株式会社東光高岳様により、NANOMET®を鉄心とした10kVA変圧器の試作が行われました。その結果、従来の高効率変圧器と同等以上の特性が得られました。

試作変圧器の諸元

NANOMET® 10kVA 鉄心と試作変圧器

磁気特性

NANOMET® 10kVA 試作変圧器の特性

出典:出井和弘,栗原二三夫,須永義則:「次世代ナノ結晶軟磁性材料の変圧器鉄心への適用」,東光高岳技報,第7巻,第1号,pp.15-18(2020)

10kVA鉄心に適した焼鈍処理を施した結果、鉄心形態では方向性ケイ素鋼板より低く、Fe基アモルファス合金鉄心並みの無負荷損を確認できました。また、Fe基アモルファス合金では実現できない磁束密度1.7Tにおいても、方向性ケイ素鋼板より低い無負荷損が得られ、従来の高効率変圧器と同等以上の省エネルギー性が得られることを確認しました。

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